つながる ひろがる 私の世界|CREER Niigata

Lifestyle
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アーティスト・Anneさん「自由をまとって、自分を生きる」(後編)

アーティスト・Anneさん「自由をまとって、自分を生きる」(後編)

陽だまりのように温かな作品、
揺れ動く水面のような静寂を感じさせる作品、
心がささくれ立つような出来事をユーモアで包みなおした作品――
 
Annieさんのアートは、時に励まし、時に静かに寄り添ってくれます。

自分自身との対話を重ねながら、少しずつ自分をゆるし、描き続けてきたAnnieさん。そんな彼女の、人生との向き合い方とは。

Q Annieさんが生きる上で大切にしている軸は何ですか?

尊厳」ですね。それはきっと、自分自身をなかなか受け入れられなかった経験が、根っこにあるような気がするんですけど。
 
あなたはあなたを生きて、私も私を生きるから(You do you, I do me.)」。その人がその人らしくあることを、大切にしたいんです。

じゃあ私が私を生きるって、どういうことかって言うと、一番大事にしているのは「〜したい!」っていう気持ち。「こっちに行きたい、じゃあ行こう」「これをやりたい、じゃあやろう」。その感覚が、私のなかでは尊厳と深く結びついています。

個展会場のポスターにも、メッセージがちらり。

Q Annieさんは、どんなふうに自分と向き合っているんでしょう?

自分とは、仲良くしたいんですよね。自分最高!にならなくてもいいとは思うんですけど、
「ああ、そうだったんだね」って、自分自身に寄り添える存在になってあげたいです。

「ここが嫌い。私はだめだ」で放り投げてしまうと、自分を大切にできない。そして自分を大切にできないと、人にも寄り添えない。だから、まず自分からって思っています。

最初の一歩は、おいしいご飯を食べるとか、よく眠るとか、物理的なご自愛から(笑)。それが、内面との向き合い方にもつながっていく気がしています。

Q「心配」や「迷い」に直面した時、Annieさんはどうしていますか?

旅を始めてから3カ月先どう過ごしているか分からないようなことをやっていたら、以前より肝は据わってきました(笑)
今は、分からないなかで進んでいくのが人生だよねって思うし、分からないことって、希望でいっぱいだなって。今回の個展も、“分からない”の先に生まれたわけですから。

あと私は、考えることが癖になっていて。妹には「ぜんぶが重い」って言われるんですけどね(笑)。でも、考えて沈んでいった先で、ふっと軽く浮き上がっていく瞬間が必ずある。浮き上がるまでのプロセスも、重石が外れる瞬間の喜びも、どちらも大切だから考えることは辞めないです。

「器」をテーマにした空間。ふと自分の在り方を考えた。

Q Annieさんにとって、生きているってどういうことですか?

もう、奇跡だよね!「なんでこんな試練が」ってことも起きるけど、さっき言った浮き上がった時の喜びがあるから。それも含めて、奇跡を与えてもらっているなって思います。

たかが私が、この人生で知れること、見聞きできることって、どれだけあるだろうって考えたら、小さな小さな粒でしかない。

そのなかで出会えている人も、物語も、絵も、感情も、全部奇跡なんですよね。
これは旅をしていても、一つの場所に留まっていても関係ない。どこにいても感じ続けられるし、学び続けられる。

それがやっぱり、人生って素晴らしいなって思う理由です。

モットーは「Funky but elegance」。相反するものを、どちらも手放さず!

Q Annieさんの個展終了後のご予定は?

「3カ月先は分からない」が、また始まります!(笑)。スペインが私を呼んでいる気がしたり、国内にも住んでみたい場所があったり。でも結局、その時にならないと分からないです。

新潟にはまた帰省します!

Q 最後に自分へ、みんなへメッセージを!

生きてこうな!

生きてるだけで、本当にすごいんですから私たち。
そして、生き方は選べる。自分がどうしたいかを決めて、「生きていこうな!」って。
 
個展の前、冬は長かったんですよ。心の冬が。
こんなものを描いてしまって、自分の手に負えないことをしてしまった、みたいな気持ちになったりもして。
 
でも、生きているから、こうやって出会えた。いろんな人に見てもらえた。
それを思うと、本当に良かったっていう深い安堵があります。
 
今回わかったのは、「夜明け前が一番暗い」っていうのは本当だってこと。
あの言葉を生み出した方、天才です。

アニーさん、また会う日まで。楽しんで、生きてこうな!

 
自分自身と向き合い、描き続けて。長い冬を越えたAnnieさんの春が、この個展に詰まっています。「Still Alive」は、2026年6月7日(日)まで。大丈夫、まだAnnieさんいます!
(会期終了後にお読みの方はごめんなさい…)
 
会場では、絵と対話しているような不思議な感覚がありました。きっと、何かが重なる一枚に出合えるはず。Annieさんに会いに、ぜひ足を運んでみてください。
(会場に駐車場はありません。車の場合は弥彦駅前の村営駐車場が利用できますよ!)

アーティスト・Anneさん「自由をまとって、自分を生きる」(前編)はこちら

PROFILE

Annie Lena Obermeier
1995年、京都府出身。大学卒業後、フリーでアートやデザインを制作。2023年からは車で全国を旅しながら創作を続け、企画・取材・執筆・アートワークまで手がけた『LAMPPOST:生き方は働き方』『LAMPPOST:人間的生き方探究録』を出版。2025年6月より、弥彦村の国登録有形文化財「旧鈴木家住宅」を拠点としたアーティスト・イン・レジデンスに参加し、約1年間を過ごす。滞在中に生まれた作品と出合える個展「Still Alive」を、2026年6月7日まで開催。
Instagram @annielenaobermeier

Text
Saya Takahashi